色んなリノベーション物件を見てきて
築年数を感じさせないくらい
まるっとがっつりリノベーションするのも、
古さを生かしながら
あちこち新しさをちりばめて
リノベーションするのも、
どちらも素敵、と思う例は沢山あって。
そんな中で、こちらのお部屋は
とってもおとなしい
リノベーションに見えます。
でも、そのおとなしさの中に
キラリと光るセンスと丁寧さが感じられて
思わずググッと引き込まれてしまいました。

外観はちょっと古さも感じる
なんてことない小さなマンション。
団地の友達んちを思い出す
しっかりとした重みのドアは

開くと内側は薄いブルーグレーで
優しさと軽やかさがプラスされて。
あなたって
こんな可愛い表情してたんだ！って。

玄関入ってすぐのキッチン、
パイン材に白い天板が爽やか、
元からあったであろう
ましかく窓も可愛さが増し増し。

廊下みたいになった先に
スッと冷蔵庫置き場。

ぴったりサイズのを探したい。
そして居室へ繋がるこの引き戸。
これがとびきり素敵なのです。

古材やアンティークを愛する
オーナーさんの手によって
選ばれここに来た、
アンティーク建具。
上の欄間のような小窓と相まって
華やかさはなくとも
グッと心を掴んで離さない良さがある。
時間を経てきたものにしかない出せない味、
経てきたからこそ染みついた温かみを
じんわり感じます。
真っ白な壁の中で、静かに佇み
台所からの灯りも優しく通す。
なんだか、口数少ないけど
いつも優しく微笑んでる
おばあちゃんみたい。

大きな窓からたっぷり陽射しが入って
明るいパインの無垢床のおかげで
柔らかい印象のお部屋です。
ゆるっとゾーニングされてるから
家具の配置も考えやすいですね。
こっちがダイニング、
向こうがリビング兼ベッドルームかな。

あのガラス戸に合うような
手触りも色味も優しい
古材のテーブルを探したいな。
そしてこの収納の扉。
ほんのり灰色に見えるけれど
近付いて見ると

なんと、障子紙なのでした。
わぁ、ここにも奥ゆかしい
優しさを感じる…！
そう、奥ゆかしい、という言葉が
この部屋にはぴったりだ… 。

そしてこの収納力。
バンバン主張はせずとも、
そっと穏やかに、
大きな包容力をもって、そこにいる。
そういう人に、わたしはなりたい。
おっと、失礼、お部屋の紹介でした。

お次は水回りへ。
洗面所も、まぁ素直に育った
お嬢さんのような
清々しさと愛らしさで…
白タイル×パイン材、
眩しくて直視できないくらいです。

そして横にあるおトイレ、
床のタイルの模様と色味の
可愛らしさったら！

お風呂もまた淡い水色が
目にも優しく、疲れた心に染みそうです。

洗濯機置き場はベランダなんです。
出してそのまま干せそうなのは
便利だな、と思ったりしますが。
屋根もあるので多少の雨は平気かと。

ちなみにここ、恵比寿、目黒、白金台、の
３つの駅から徒歩13分という驚きの立地。
そんなハイセンスな都会の中、
東京都庭園美術館を囲む
自然教育園という広大な森に隣接した
落ち着いたエリアです。
庭園美術館は建物もとても素敵で
散策するにも非常にオススメの場所。

「ていねいな暮らし」などとは
ほど遠い自分の生活に
やれやれ、と思うことがあっても
広大な緑のすぐそば、
丁寧に造り込まれた優しいお部屋が
じんわり、やんわり、包んでくれる。
他の誰かが作ってくれた丁寧さの中で
甘えてのんびり暮らすのも、いいなぁ、
なんて思うのでした。