家の中にあるおうちが、大好きなんです。
伝わるかしら、家の中にある「おうち」。
時々、雑貨屋さんやカフェなんかにある、
小屋的なスペース、
おうちの形した空間。
あったら迷わず入っちゃいます。
児童館やキッズスペースにある
おままごと用？のおうち。
あれにも入っちゃいます。
子どものおかげで怪しまれないので
子どもいて良かったな〜て思いますね。
何故にあんなに心惹かれるんだろう？

このお部屋も一瞬で
ズキュンと胸撃ち抜かれました。
まず、この形がすごく良い…
完璧な「おうち」型！
白い壁に可愛い窓。
童話からそのまま出てきたみたいな色と形。

そして、この壁のタイル。
微妙に色味が違う深い青、碧、蒼。
吸い込まれそうに綺麗な色。

こうして全体を見ると
木、タイル、コンクリート、と
全く違う素材たちがしっくり共存していて
白、青、グレーという
色のコントラストも素晴らしい。
床は、ナラ材の無垢フローリング。
あえて木の色そのままでなく
珍しい薄いグレーに染めたのは
可愛い温度を抑えめにしたのかな。
コンクリ打ちっぱなしの壁って
ちょっとひんやりクールで
お固い印象になりがちなのが
美しいタイルと木のおうちのおかげで
絶妙な甘辛バランス。お見事。
さてさて、お楽しみの
おうちの中はどんな風になってるのかしら。

なんと、キッチンでした。
こちらのタイルは黒、
水栓もマットな黒でキリッと。

コンクリートはそのまんま。
なかなかにハンサムなキッチンです。
窓のおかげでキッチン小屋にいるかのような
ちょっとキャンプ的な楽しさ。

窓から見える部屋の景色はこんな。
しんとした空気を感じるこの風景、
なんだか曇天の下の
海みたいにも思えてきた。
丸いランプは雲間から見える月。

夜が近付く海の色。
光の加減で青の色味や深みが変わる。
本当に好きな色だなぁ。
あれ、じっと見ていたら
外壁のような内壁に
外にいるのか中にいるのか
よくわからなくなってきたぞ…

トイレはラフな壁の質感がいい感じ。
そのすぐ横に洗濯機置き場があって

向かいがシャワールーム。
湯船はないのだけれど

ちょっと歩けば半露天風呂も楽しめる
銭湯があるから、時々そこに行くのを
お楽しみにするのもよろしいかと。
すぐお隣が新宿で、高層ビル群も見えて
なかなかにアーバンなロケーション。
近くを神田川が流れ、遊歩道があり
ちょっとのんびりした空気も流れてます。
銭湯の帰り道に「神田川」を口ずさんだら
ちょっぴり切ない気分になったりして。

家に着いて玄関開けたら
ちょっと腰掛けスペースが
あるのもありがたい。
お風呂セットをちょこんと置いて靴脱いで。

電気をつけたら
そこには温かなおうちの風景。
オレンジの灯りが洩れる窓がいい。
ホッとして、あったかいミルクティー淹れて

ソファに座り、しばし青の世界に浸って
夜の闇へととけてゆく。
都会の片隅で
海のように静かな部屋の中、
絵のような可愛いおうちを眺めながら、
あぁここは海辺なのか、原っぱなのか…？
自分がいるのは中なのか外なのか…？
まどろみながら、境界線も曖昧になって、
ひっそりと流れゆく時間は
夢か幻か…。