濃淡のある
コンクリートに
ラワンの腰壁という
異素材の組み合わせ。
クールになりすぎず
絶妙な塩梅だと思います。

ひらめきで作ったような
ラフさがありながらも
やわらかなニュアンスを少々。
ラワンいいですよね、優しくて…。

控えめに灯る
ブラケットライトのおかげで
昼と夜とではまったく違う
表情を見せてくれそう。
隠れ家、という言葉が似合う。

どんな人が住むのかな。
ひげが似合う男前な男性だろうか。
私はぜひとも女性にも住んでほしい。
配管むき出しの壁に
ふんわり古着のワンピース。
アンバランスなかわいさ、
あると思います。

こういうところに住む人は
荷物が少ないような気がします。
なのできっと
シューズラックは2段だけ使って
あとは鏡とかグリーンとか置いてそう。

ジャケットやバッグは素早く
オープンクローゼットに片付けて
ガラス扉の向こうに
小さく「ただいま」と呟いて

手洗いうがいを済ませたあとは
ささっと夕飯の支度。
彼女のブームは
台湾の大同電鍋でつくる
煮込み料理。
性能もさることながら
レトロなデザインも
木製キッチンと馴染みがよくて
気に入っているようです。

ヴィンテージソファに
床と同じ色のテーブル、
何に使うんだと思いながらも
衝動買いした古い薬棚。
彼女は時代がかった
味わいのにじむ設備や
家具がきっと好き。

手拭きのタオルは
昭和レトロの手ぬぐい。
広いトイレの中も
自分なりに彩ります。

ソファで
まどろんでいるうちに
夜遅くに慌ててシャワー。
週末は近所の銭湯めぐりという
ちょっぴり渋い趣味もありそう。
なにせ場所は高円寺。
銭湯は多い。

最寄りの高円寺駅から徒歩1分という
好立地のワンルーム。
ディープな街にすんなり馴染む
コンクリとラワンの隠れ家。
楽しく住みこなす
住人さんと出会えますように。