1961年築、元公団だったという
しびれるかっこよさのレトロビル。
三ノ宮の駅前にあるので
ご存じの方もいるのではないでしょうか。

このビルの上階が住居になっていまして、
人気物件らしいのですが
どうやら空きがあるようです。

お部屋はビルの4階、
コンパクトかつシンプルなワンルーム。
きれいにリノベーションされており、

玄関の時点ですでによいバイブスが
あふれまくっています。
白塗装したレトロな扉と
渋く色づいた土間は言わずもがな、

真鍮製のドアノブまで味わい深い。

お部屋に入ってすぐキッチンがあり、

奥にくつろぎスペース。
ミニマルなのに居心地が良さそうなのは、
檜の柱、足触りのいい杉の無垢床、
そして珪藻土入りの
塗装仕上げの壁のおかげかな。
どこもかしこも素材にこだわって
改修されたお部屋なのです。

窓を開けると、ポートライナーが目の前に。
アーバン！ という感じがしますね。

床の一部には、建築当時の
ブナ材も残されているとのこと。
飴色になっている
キッチン周りの床のことでしょうか。

キッチンスペースには、
使い勝手の良さそうな
業務用ステンレスシンクが。
お好きなコンロを置けば
がっつり自炊も可能です。

バスルームはむき出しの配管が
元公団を感じさせますが、
お風呂は新しくなっていて
追い焚き機能付き。

同室のトイレにも
ウォシュレットが付いています。

洗面台は独立していますよ。

ちなみにこちらは同じタイプの
ある住人の部屋（イメージ）だそう。
一人暮らしには
申し分のない物件ですが、
このビルの本領は共用部にあります。

まずは、6階の共用リビングスペース。

キッチンも備わっているので、
食事はここでとってもいいし、
人さみしいときだけ
ごはんを食べにくるのもOK。

さらに、屋上には
やはりキッチン付きのテラス席があります。
プランターで野菜を育てている人がいたり、
友人を呼んでBBQしたり、
ごはん会を開催したり、
仕事の合間に一息ついたり。
住人さんたちがそれぞれに
自由な使い方を楽しんでいるそうですよ。

そんなゆるい空気が流れる
集合住宅ですから、
共用廊下でばったり出会った住人同士が
そのまま飲み会を始めたり、
おすそ分けが回ってきたり
することもしばしば。
都心のレトロビルの中で
昭和の長屋のような人情譚が
繰り広げられている……。
そんな想像をしては、
自分も登場人物の
ひとりになりたいと願うのです。