京都はいつだって憧れ。

目を閉じれば浮かぶ、 鴨川がすぐそこにある暮らし。

昔ながらの路地や緑道を歩きながら出会う、 歴史ある建物やお店、京都御所。

拠点を移す、までの決断は なかなか難しいけれど 時々ふらっと京都暮らし、 そんなことができたら…。 できるんです。

民泊とも、別荘とも、 シェアハウスとも違う、 もう一つの居場所を持つことができる、 「セカンドハウスを共有する」という 新しい選択肢です。

1階は飲食店で、 居住スペースはこの2階3階になるのですが 既に期待が膨らむ、ただならぬ気配。 モダンながらも、陰影の美しさが際立ち 古民家を彷彿をさせる佇まい。

階段を上っていく途中の ザリっとした荒削りの空間は 洞穴のような、隠れ家のような… 思わず胸が高鳴り、 期待は確信へと変わっていきます。

ほーら、素敵…！ リノベーションにより新たな息吹が もたらされた築100年の京町家です。 優しい生成色の壁、土壁の素材感。 焦茶色の古い梁が空間に 落ち着きと力強さをもたらしています。

サッシを目立たせない、 くり抜いたような窓。 こういうところ、グッときます。 部屋の表情も、風景の見え方も、 違ってきますよね。

どっしりした古家具の色味、 窓から入る控えめな光と、 向こうに見える鮮やかな緑。

全てが静かに調和し 上質な空気を醸し出しています。

洗面、ランドリーゾーンは、 もう少し明るく、軽やかに。 お天気の良い日は気分も上がりそうです。 生活に必要な家電は完備されてる上に 雰囲気やサイズが ぴたりとハマっていて、気持ち良い。

さらに階段を上がっていくと

そこは寝室。 ゆったりしたベッドが鎮座しているだけの なんとも優雅な空間です。

100年以上の時を刻んできた 天井や壁は、ほぼそのまま。

寝っ転がると目に飛び込んでくる 剥き出しの天井。 おばあちゃんちで寝た夜、 天井の木目模様で想像を膨らませていたあの頃。 この天井を眺めつつ 何を考えながら眠りにつくのかな。

あまり手を加えられていない所が ここでは、かなり価値あることに思えます。

吹き抜けがありオープンな空間なので 梁からふわりと布を垂らしても良さそう。 ベッド横にはたっぷりの収納。

こんな別宅、手に入れようとしても なかなかできるものではありません。

複数の入居者同士が時間単位で共有し、 それぞれが自由に利用・管理する 「Sym Turns（シムターンズ）」 という新しいスタイルです。

シーツやタオル類の用意、 滞在中の掃除洗濯やゴミ出し等は 各自で行います。 鍵付きの収納が完備されているので それぞれの持ち物を保管することも可能です。

別宅物件を探すほどの気力と余裕はない、 その都度宿泊先を探すのも面倒…。 2拠点とまではいかない1.5拠点のシェア別荘は 様々な可能性、ニーズがあるのではないでしょうか。 お試し移住といった個人の利用だけでなく、 保養所、ワークスペースとして 法人として借りるなんてことも可能です。

何より、憧れの京都暮らしへのハードルが 少し、下がりますよね。 しかも風情あふれる築100年の京町家。 鴨川まで、歩いて数分。 自分の1日の風景の中に、 鴨川デルタの川っぺりがある…う、嬉しい。

暮らすように旅する、 旅するように暮らす。 えっと、どっちだろう？ 旅以上、移住未満… といったところでしょうか。 どちらにしろ、 こんな別宅があるということが 心の支えや潤い、時には逃げ場に なってくれる気がするんですよね。

文・つやまゆうこ 幼い頃から物件チラシを眺め、間取り図を描き遊んでた根っからの間取りスト。平屋、古民家、古い喫茶店、歴史的建造物、路地探検が大好き。2020年、物件ファンファンからライターに。障害者福祉に従事する三児の母。