肌触りの良さそうな無垢床、
窓越しに見える民家の屋根や緑。
魅力的なポイントはいくつもありますが、
とりわけ目を引くのは、天井の梁。

わー、こっちもすごい。
一般的な民家の梁にしては
立派すぎやしませんか？

それもそのはず、じつは本物件は
明治初期に建てられた建物で、
当時は尼寺だったそう。
元お寺（の一部？）だけに、
ふつうの京町屋にはない
とても太く立派な梁が
使用されているのですって。

元お寺だからなのか
立地も抜群でして、
小高い丘の広場に面しています。

あ、今回ご紹介するのは
こちらのこぢんまりしたお家。
平屋のようでかわいらしいですが、

実際には2階建てです。
1階と2階に7帖のお部屋があって、
のびのび一人暮らしはもちろん
二人暮らしでも問題なさそう。

扉はがっつり古建具。
玄関も古民家ならではの
佇まいですが、たたき部分に
アンティーク調のタイルを発見！
お家の雰囲気によくお似合いです。

こちらは1階の居室。
お家のサイズ感からは
想像もしなかった太い梁に
やはり圧倒されてしまいます。

1階にもベランダがあってうれしいな。
しかも窓の外には
隣接する民家の屋根が見えています。
これが小高い丘に建つ利点！

住宅が密集しているのに
一段上の抜けた景色が楽しめるし、
日光が遮られることもない。

玄関側の外は
開放的な広場ですから、
扉と窓を開ければ
気持ちの良い風が
家中をめぐります。

キッチンは業務用のかっこいいやつ。
収納スペースも
作業スペースも十二分です。
天井めっちゃ高そう…と
思ったらば吹き抜けになっていて、

このように、2階と
つながっているのです。
それも含めて「風のめぐる家」。

2階の居室も1階と同様に
無垢床！ 白壁！ 梁！ という
空間構成ながら、
勾配天井なので低い部分では
梁がよりダイナミックに迫るよう。

写真はありませんが、
こちらの窓の外も
バルコニーになっているようです。

階段で1階に戻りまして、

玄関と居室の廊下にある
型板ガラス入りの
引戸を開けると…

なんとお風呂でした。
めっちゃワイルド…なんですが、
シンプルな空間に
ドンとバスタブを置いた
この感じ、きらいじゃない。
床はモルタルのようだから
お掃除しやすいだろうな。
冬は寒いかもしれませんが、
夏は湯気がこもらず快適なはず！

その隣には
かなりコンパクトな
洗面がありまして、
扉を開けると…

トイレがありました。
なぜかここだけ大胆な
カラーリングでドキッとするなあ。
便座は比較的新しそうだし
窓もありますよ。

最寄りは、京阪東福寺駅。
古民家が立ち並ぶ通りを抜け、
ゆるやかな坂道を上っていけば
家前の広場にたどりつきます。
駅からは歩いて7分ほど。

一見シンプルながら
立地も梁も水回りも縁起も、
ほかにはちょっとなさそうな
特別なリノベ古民家なのでした。