ほどよく深みのある 絶妙カラーの無垢フローリングが 広がるお部屋に タイルとガラスブロックの めちゃくちゃに可愛いキッチン！ カウンターでコーヒーを飲んだり

緑を望む窓辺のヌックで そよそよと風に吹かれながら 本を読んだりする日々。 ああ、いいな。幸せだろうな。

お部屋があるのは築55年の レトロな団地です。 抜けた空の下ですくすく育つ 鮮やかなグリーンたちに 癒やされながら鼻歌混じりで お部屋に帰ると

出迎えてくれるのは 団地とは思えないような別世界。 ガラスブロックを通り抜けた 柔らかい光が届く玄関には 心くすぐるディテールがてんこ盛り。 ライト付きの全身鏡や モザイクタイル柄の床に

主役級の存在感を誇るアンティーク扉…！ 1920年代の英国製なんですって。 細やかなガラスの切り替えや 凹凸が生むまろやかな光の反射と 時間帯によって変わる表情に 目が離せなくなりそうです。

L字型のLDKが使いやすそうな1LDK。 ひとり暮らしやふたり暮らしに ちょうど良さそうですね。 築年数は経っていますが 耐震改修済みなので安心して 過ごせそうです。

アンティーク扉を主軸に据えて リノベーションされた室内は 塗装仕上げのアイボリーの壁と無垢床に 鏝仕上げのモルタル天井という 甘くなりすぎないこだわりの組み合わせ。

手作業が生む色のムラが 団地の開放感と調和して 肩の力が抜けるような心地良さです。

モザイクタイルのキッチンカウンターは 2.4メートルもの長さがあります。 食材や道具をずらりと並べて 悠々とお料理ができそうです。

キッチンに立って 左側の窓から外を眺めると こんなのどかな景色が広がっています。

右を見れば水面のように うるうると輝くガラスブロック。

背面にはほっこりキュートな チェッカー柄で彩られた スタイリッシュな4くちコンロがあって

顔を上げれば、キッチンを温かい光で 照らしてくれるペンダントライトが3つ。 …まさに夢のような空間。 ときめきすぎてもう、胸いっぱい！

さて、気持ちを落ち着けまして… ガラスブロックのお隣には パントリーや食器棚、調理家電置き場など 多用途で活躍しそうな造作棚が。

リビングにはワークスペースに ぴったりなカウンターがあります。 装飾が抑えられているので ここに座るだけで仕事や勉強の スイッチが入って集中できそう。

隣に写っている大きな木製扉の中は クローゼットになっていますが、 作業空間として使えるみたいです。 急な来客時なども扉を閉めるだけで スッキリと片付いて見えるのは ありがたいですね。

家事やお仕事がひと段落ついたら おやつとドリンク片手に窓辺のヌックへ。

今日はどれにしようかな？ と書棚から本を選んだら 心ゆくまで読書に勤しみましょう。

クッションやブランケットで とことん寛げるようにしたり 照明や観葉植物、アートなどを置いたり。 シンプルだからこそ どう飾るかで個性が出そうですね。

リビングを堪能した後は ヌックのお隣のベッドルームへ。 アーチの通路って別世界に 誘われるような特別感があって ワクワクしますね。

なるほど、入り口の左右は 収納になっていたのですね。 ハンガーを掛けられるポールも 取り付けられているようです。

広さは6帖なので ダブルベッドも置けますよ。 出窓や壁面上部の棚には 小さなグリーンを。

続いてご紹介するサニタリーは キッチンの奥にあります。

丸いノブが可愛いドアの先には キッチンに負けず劣らずの これまた可憐な洗面台が！

トイレと洗面脱衣所は 一体となっています。 爽やかな白基調のバスルームは タイルとお揃いの縦長い窓付きで 朝風呂も気持ち良さそうです。

素朴で穏やかな 団地の空気はそのままに 日常を鮮やかに彩ってくれる特別感を 丁寧に織り交ぜた唯一無二の空間。

クラシカルな扉が見守るこのお部屋で これからどんな暮らしが 紡がれていくのでしょうね。

文・山中みく 香川県出身。海と山の近くに住んでいます。古着と映画と旅が好き。 ＠miku_yamanaka