30代の間は 仕事を頑張るって決めたから お部屋探しの優先順位は 「通勤に便利」がダントツのトップ。 だけどそれだけじゃ味気ない。 朝早く家を出て 夜遅く帰ってきてさ。 そんな毎日には 癒しとか、トキメキとか そういうものも欲しいじゃない。 なんて思っていた私に ぴったりのお部屋が ありました、ありました。

大崎駅から徒歩4分という素晴らしい立地に 目が覚めるような空色の壁。 外が曇りでも、雨でも、 なんなら夜だって 気分を晴らしてくれる、大好きな色。

最初は間取り図との出会い。 お部屋自体はふつうサイズでも ウォークインクローゼットがあるというのが 私の心をがしっと掴んだ。 お洋服は畳まずハンガーに、 いや、そこまで至らずとも ここにさえ詰め込めれば 後は視界に入らない…なんて ずぼらな考えも浮かんだり。

いざお部屋を見たら 玄関に入った瞬間から この色があしらわれていて もう、陥落です。 ポテポテと灯るライトもおしゃれだし シューズラックはオープンだから 脱いだ靴をサッと置けるのも らくちんだ。

足触りのよさそうなフローリングも うれしいポイント。 お部屋では断然裸足派なもので。 コンクリートの天井も 表情があっておもしろい。 おしゃれなインテリア選びは ちょっぴり苦手分野だけど このお部屋ならシンプルなものを置くだけで 様になりそうではないか。

稼いだお金は 主に旅行に費やす私。 唯一にして最大の楽しみと言ったっていい。 年に1度の大放出をするためには 日々節約。 自炊もがんばっているから キッチンのスペックも大事な要素。

シンプルながら2くちコンロ、 ステンレスと木で仕上げられたキッチンなら モチベーションが保てる予感。 下にワゴンを忍ばせれば 調理器具やお皿も収納できるかな。

ウォークインクローゼットは 期待通りの広さ。 お洋服に、サイズ違いのスーツケース、 お気に入りの本やら 掃除機とかの生活雑貨まで すっぽり収まってくれそうだ。

トイレの壁は白なのに 下地がコンクリートだからか シンプルながら味がある。

水回りはすっきりさせたいから これぐらいシンプルなつくりが しっくりくるんだな。 収納スペースは少ないけど スキンケアグッズも洗剤も 最低限で済ませているから 問題なし。

浴槽がないのが ウィークポイントになる人もいるのかも。 当方風呂キャン界隈、 朝に大慌てでシャワーの流れが お決まりなもので かえってありがたいです。 なんならお掃除する場所が 少なくて済むぞ、なんて よろこんでさえいるんです。

大好きな色を決め手にして始まる 新しい暮らしは どうしようもなくわくわくする。

仕事、節約、時々旅行。 普段の暮らしはちょっぴりずぼら。 たまのご褒美以外の日常は 淡々と進むけど そんな毎日を彩ってくれる 空色の壁を相棒に さて、これからもがんばりますか。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk