山と谷が入り組んで 扇のように広がる地形から 扇ガ谷と呼ばれるようになったエリア。 そう、鎌倉にあるのは海だけじゃありません。 こんな風に木々が茂るエリアも 心地がいいものです。 ジムニーがぴたりとはまる車庫がある レトロな一軒家。 これからどんな車が停まるのかは 未知なわけですが 「ジムニーのおうち！」みたいな 愛称がつく予感がします。

LDKと洋室、 縦長の横並びが珍しい3LDKです。

ポーチとたたきの タイルの色や形の違いを楽しみつつ 室内へ。

大きな掃き出し窓のおかげで 外と繋がっているような 明るいLDKからどうぞ。 壁にぴたりと沿う造作の棚が素敵。 上は、吊戸かと思いきや 枠組みだけ？ 使いように迷うところですが まぁまぁ、自由にいきましょう。 底板をつけたり 植物をまとわせてみたりね。

お隣の洋室はガラリと雰囲気が変わって。 もちろん普通のお部屋として 使ってもいいのですが、例えばここで 商いを始めてみるのはいかがでしょう。 カラフルな雑貨を並べれば シンプルな内装に映えそうだし 光や風が通り抜ける室内は コーヒーを飲む時間を特別にしてくれそう。

縦に長いお部屋は ロールスクリーンで 前後で分割も可能です。 バックヤードを作れるという要素は やれることの幅を広げてくれる気がします。 ガラス扉の先はというと

波板の屋根がついたウッドデッキ。 あらあら、こちらもいいですねぇ。 ちょっとした椅子を置いて コーヒーを飲みながら本を読んだり。 あ、古本屋さんもいいかも。 ここに小さな看板を建てた様子が 想像できてわくわくします。

さて、お部屋に戻りまして リビングにあるキッチンは壁付け。 お家の奥に、ひっそりと。 オープンの吊戸には お気に入りのお鍋やお皿を並べて。 時間をかけてじっくりお料理するのが 好きになれそうなキッチンです。

水回りは、一度リニューアルされている様子。 このままでも十分に使えますし お好みに合わせて入れ替えてもOK。 先ほどの居室に合わせて 造作の洗面台をオリジナルで…なんて 贅沢したくもなりますが 追々だっていいですよね。 ゆっくり、じっくり、自分好みにするのも 楽しみのひとつですから。

お次は階段を上って2階へ。 そうそう、備え付けの収納は 少ないお家なのですが 階段下などにスペースがあるので 上手に使っていきましょう。

こちらが広い方のお部屋。 おそらくほとんど 手が加えられていないであろう レトロな様相に胸がときめきます。 パーケットフロアに木壁、 トラバーチンの天井。 ここはそのまま、 マイ重要文化財として残しつつ クラシックな家具を合わせて 昭和レトロを堪能したい。

小さい方のお部屋は 天井と壁の色が違っていて ほんのりシャビーシック。 色が変わるだけで お部屋のイメージが こんなにも変わるのか…と実感。 そのうち好きな色に塗り替えたり。 既に塗装されている、ということが 塗り替えるハードルを 下げてくれるのがうれしい。

2つのお部屋からアクセスできる バルコニーは、奥行きたっぷり。 洗濯物を干すだけではもったいないので お家ピクニックはいかがでしょう。 1階でだってできるけど 目線が変われば気分も変わるものです。

こちらのお家、後ろが崖だったり 周囲に私道があったりと 検討事項もあるのですが

鎌倉駅からてくてく、 最後は自然に溢れた小径を歩いて 我が家にたどり着く幸せや

このお部屋から始まる、 新たな楽しみを想像すると 一歩踏み出したくなってくる。 鎌倉暮らし、一軒家、DIYに店開き。 そんなワードにピンときたら まずは一目、ご覧になってはいかがでしょう。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk