これまで物件ファンでも
たびたびご紹介してきた棚自慢のお部屋。
家中の壁の棚の物件とか
まるでお店のような棚物件とか
いろいろありました。
どれも素敵だったけれど
実際に住むことを考えると
棚に全振りするのではなく、
風通しや採光、心地良さを確保したうえで
使いきれんばかりの棚もほしい…

とはいえ、まずはこれですよ、これ。
リビングの壁一面に造作された棚。
収納力が半端なさそうですけれど
住む人だって負けていません、
大量の本やお気に入りの置物、
レコードにDVD……
なにをどこに置こうか考えて
幸せな悩みに身悶えしてください。

棚の一部は向かいの小部屋との
仕切りも兼ねていますから、
小部屋を書斎にして、
この開口の周囲にだけ
本を置いてもいいかも。

おっと、キッチンカウンターも
前面が棚になっていました。
キッチンの背後にも、棚。
このあたりは食器を見せる
収納がはかどりそう。

大阪は四天王寺前夕陽ヶ丘、
上町台地の高台に建つマンションの8階。
棚が大充実のお部屋ではありますが、
決して棚だけが自慢ではないのです。
リノベーションによって
もともと廊下だった部分も取り込んだ
広く開放的なLDKが、
バルコニーに囲まれたようなつくり。

玄関扉を開けると、土間、
そしてもちろん棚がございます。
オープンな靴収納って容量に
不安を感じてしまうけれど、
これは収納力も問題なさそう。

玄関入ってすぐ、奥に見えるのは
ストレージスペースですが、
手前にはまたまた棚のお姿が。

見せる収納は有孔ボードに
お任せするとして、
ちょっとした作業用の
デスクにするのもいいな。

LDKの主役は棚……
と言いたいところですが、
じつはキッチンです。

この造作キッチン自体が
本当にすばらしいのですよ。
ピカピカの大きな天板に
グリル付きの3くちガスコンロ、
タッチレス水栓に食洗機。
足元のタイルには
床暖房まで完備されています。

実際の暮らしの様子はこんな感じ。
なかなかにグッとくる光景です。

リビングの棚の前には
大きなソファをどかっと置くとして、
気になりますよね、ハンモック。

窓際にはなめらかな曲線を描く
インナーバルコニーがありまして、
ハンモックをかけてみたり、

夏場にはバルコニーから
植物を逃避させるスペースにしたり。
人間だってここで過ごしたいでしょうから
植物との争奪戦になりそうです。

インナーバルコニーのあたりから
お部屋を眺めて、
正面に見える引き戸が寝室の扉。

寝室も二面採光で
自然光がたっぷり注ぐものの、
大きなほうの窓は北向きなので
朝の日差しがつらいなんてことはなさそう。

ちなみに窓からは
一心寺と通天閣が見えます。

夕日に染まる夕陽ヶ丘の美しいこと！

さらにですね、寝室の窓と引き戸、
それからリビングの窓を開け放てば、
心地良い風がふわり家の中を
吹き抜けるというわけです。
住みここちの良さは言わずもがな。

水回りはといいますと、
洗面だって収納にこだわりあり。

お風呂とトイレは
入れ替えていないそうですが、
もとのマンションが
高いポテンシャルを持っているので
このままでまったく問題ありません。
むしろタイルづかいが素敵すぎる。

採光、風通し、暮らしやすさは
しっかりと押さえたうえで、
使いきれんばかりの棚を
素敵に配してもらえるうれしさよ。
すべて職人さんが現場で
造作してくれたという
ちっちゃなスペースひとつひとつに
「好き」を少しずつ並べて、
時間をかけて完成させるのもまた
暮らしの楽しみになりそうです。