壁一面に大谷石が積まれ 床には耐久性に優れたアイアンウッド、 通称「鉄の木」が貼られています。 そんな個性的な素材の中でも 存在感を放ち続けるアイランドキッチン。 美しく、唯一無二を感じられる 贅沢なお部屋です。

室内もさることながら 外観、そして共用部にも行き渡る こだわりの数々に わたしはすっかり魅了されました。 まずはこちら、お気付きでしょうか。 外壁にも室内と同様に 大谷石が積まれています。

フランク・ロイド・ライトが 旧帝国ホテルや ヨドコウ迎賓館に用いたことで知られる 名建材、大谷石。 建築好きの方なら これだけで惹かれるのではないでしょうか。

階段を上り、いざエントランスへ。

正面からも頭上からも たっぷりの光が入る空間は まるで植物園の温室のようです。

エレベーターはなんと20人乗り。 パーティールームでもあるのかしら、と 思ったのですが

なんとこのマンション、 各階に駐輪場があるんです。 大きなエレベーターは 愛車と一緒に乗れる仕様というわけでした。

更には きれいに管理された共用テラスに

六甲山まで見通せる 気持ちのいい屋上まで。

マンションの共用部って 自分では手が及ばない場所。 だからこそ こんなに満足度の高い仕上がりに出会うと それだけで運命的な気がしてしまいます。

とは言え、当然にメインは居室。 そろそろ中をじっくり見てみましょう。 このバルコニーが、なんと玄関です。 そんな意外性から、はじまりはじまり。

ワンルームのAタイプ、 1LDKのDタイプ。 2パターンのお部屋がありまして 今回はDタイプをメインにご紹介。

掃き出し窓が2面にあり 明るい室内。 間仕切り扉はありますが こんな風に ダイナミックなワンルームとして 開放的に使うのも気持ちよさそう。

備え付けの収納は可動式。 例えば ベッド周りを囲ったりと パーテーションを兼ねて使うことも可能です。

キッチンはバルコニー側からみると 下部が半透明になった 珍しいデザイン。 居室側から見た時と 印象がガラリと変わります。

作業台が広いし コンロとシンクが L字のような位置関係になっているので パートナーと、家に呼んだ友達と わいわいお料理するのにぴったり。

ちなみにAタイプはこんな感じ。

Dタイプのお部屋とは打って変わって 壁沿いにぴたりとはめ込まれ 造り付けの棚のように お部屋に馴染むデザインになっています。

そして、室内で 1番インパクトがあったのが 水回りです。 まず、見ての通りスケスケ。

そして猫足バスタブに なんと床がフローリングなんです。 え、大丈夫なの？と思ってしまいますが 耐久性には問題がないそう。 壁はこちらも大谷石と お部屋と地続き感のある内装に加え バスタブ、洗面台の周りには 有孔ボードが設置され 自由に小物を引っ掛けられる楽しさも。 極めつけはオレンジ色のシャワー。 小さいけど抜群のアクセントです。

トイレも同じ空間にありますが 細長い空間の端と端なので 密接感はありません。

阪急の芦屋駅から徒歩約4分。 海と山に挟まれた土地にあるマンションは 外から中まで 驚くようなオリジナリティの連続でした。 スタンダード、という言葉から かけ離れた場所に位置するこのお部屋で さぁ、どんな暮らしをはじめましょうか。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk