みんな大好き、
旅館の「あのスペース」こと広縁。
宿でお部屋に通されたら
真っ先に広縁のテーブルセットに
腰を下ろしてしまうし、
滞在している間中、気がつけば
ここでばかり過ごしていたって人も
多いのではないでしょうか。

お部屋のおまけのような
ちょっとした空間なのに、
あるとないでは旅情が大違い。
なぜか居心地が良いんですよね。
そんなに好きなら、
「あのスペース」のあるお家に
住めばいいじゃない！ という提案です。

しかも、物件は北野天満宮から
歩いて数分の京町家。
毎日旅気分ではないですか。

「あのスペース」があるのは
1階の11帖のお部屋ですが、
順番に見てまいりましょう。

玄関の引き戸をカラカラ開くと、
味わい深い建具に囲まれた
土間が出迎えてくれます。

外から見るとこんな感じ。
いきなり現れる2つの建具は
正面がキッチンへつづく扉、
右は2帖の和室へつづくガラス戸。
正面の扉は家族専用の出入り口にして、

ガラス戸のほうを表玄関に
するのはいかがでしょうか。
こんなふうに開けっ放しにして。
2帖の和室は玄関ホールのような
イメージですね。

コンパクトな空間ながら
小壁や落し掛けがあしらわれ、
お客様をもてなすのにもぴったりです。

その先に広がるのは
お待ちかねの11帖のお部屋。
元和室を無垢床の板間に
リノベーションした
レトロモダンな空間です。

「あのスペース」こと広縁は
表通りに面しています。
ここには迷うことなく
写真のようなテーブルセットを置きたい。

逆側には雪見障子があり、

開くと、なんとこちらにも縁側、
その奥に小さなお庭がありました。

小さいけれど灯籠付き。
限られたスペースでもお庭をつくるのが
いかにも京町家という感じ。

せっかくなのでお庭のあるほうを
リビングスペースにして、

こちら側をダイニングスペースに。
それらとは別に、朝のコーヒーや
昼のお茶、夜のお酒を楽しむための
「あのスペース」がある。
なんとも贅沢な空間ではないですか。

キッチンはどこかといいますと
覚えておられますでしょうか、
玄関入ってすぐ正面の扉。
ここを開けると、

すぐそこにキッチン。
グリル付きの3くちコンロに
広いワークトップを備え、
使い勝手は折り紙付き。
でも空間自体はコンパクトなのねと
思いつつ振り向くと、

天井、高い！
高窓があり、採光も風通しも
申し分なさそうです。

それでは、キッチンから2階へ。

階段を上ると、正面に6帖の和室。
こちらを寝室にすれば
大きな窓から注ぐ光を浴びて
気持ちよく目覚めることができそう。

窓の外にはベランダがありますよ。

もうひとつの和室は3帖ながら
コーナー窓のような二面採光が印象的。
窓の高さに合わせた
低いカウンターと座布団を置いて
書斎のように使いたい。

さきほどのキッチンと同様に、
お風呂、洗面などの水回りは
すべてリノベーションされているのも
生活するにあたってのうれしいポイントです。

住みやすさ重視の
地に足のついたお家なのに、
ちょっとしたプラスアルファがあるだけで
こんなにも特別になるのはなんでだろう。
旅館の「あのスペース」を備えた京町家で
日常と非日常を行き来するような
暮らしを送ってみませんか。