扉が、床が、カウンターが、 そして壁の一面が木目で。 とは言え、特別に木目の面積が 多いというほどではないのに どうしてこんなにも 木のぬくもりを感じるのだろう、と 不思議に思っていたんです。

あぁ、それはきっと やさしく角を落として アールをかけてゆく 丁寧な仕事のおかげだったのね。 そう気付けば カウンターや開口部のすみっこが たまらなく愛おしくなります。

物件ファンでも過去に紹介したことのある 団地再生事業協同組合さんの 新作リノベルームです。 間取り図にはこだわりの床材まで 丁寧に描き込まれていますよ。

玄関に入ったとたんに 3つもアールのかかった開口部が 目に入るのがなんとも贅沢。 建具につけられた コロンとした取っ手もかわいらしいこと。

私、この手の照明器具は 下向きに設置するものかと 思っておりました。 上へ向けて取り付けると 洋館のようなエレガントさが漂って これもまた素敵だなぁと 新たな気付きを得てみたり。

日当たりのいいLDKは やっぱりパーケットフロアが主役。

素敵な床を見せたいし コンパクトなお部屋でもあるので 家具はミニマルにいきましょう。 きっとこのカウンターは そのためにあつらえられたはず。

白い壁をスクリーンにすれば テレビだってなくてもOK。

その分、キッチンスペースが広いので ゆったりとお料理を楽しめるのも 魅力のひとつ。

大きな窓をそのまま活かすこと、 対面キッチンにして 団らんを楽しむこと。 そんな条件が優先されたのかな、と 想像してみると キッチンに立つ時間は ますます楽しくなります。

真っ白なキッチンと 濃紺のタイル。 お互いを引き立て合う色合わせに センスの良さを感じるばかり。

意外な場所に設置された照明も 夜の時間帯のキッチンを ぐっとムーディーに演出してくれます。

さてさて、他の2部屋も 気になるところ。

リビングとは ガラリと雰囲気が変わって ヘキサゴンタイルで モダンに仕上げられています。

実は2部屋は 引き戸で仕切られていて 開放すれば 広い1部屋のようにも使えるし

扉を閉めたら なんだか家具のような アクセントにもなりまして。

住む人数や 住む人のお部屋の使い方に フレキシブルに対応してくれます。

サニタリーもいいですよ。 木目とグリーンって どうしてこんなにも 相性がいいんでしょう。 白い配管は 本来なら隠したくなるはずなのに この空間においては アンティーク家具の ターニングレッグのように見えてくるから 不思議です。

トイレと洗面台はひとまとめに。

お風呂もピカピカです。 床が大判タイルで 高級感があってうれしいな。

お部屋のどこに目線を向けても ほっこりとやさしく ぬくもりに溢れた仕上がり。

木を、お部屋を、暮らしを 愛する人の細やかさだなぁと ひたすらに実感します。

だからここに暮らすなら 家具だって 食器だって ファブリックだって お気に入りの一品を見つけ出して。

このお部屋にぴったり似合うものを 大事に大事に使っていきたい。

また、こちらの物件は 「三ツ星団地」認定物件で、 将来の買取価格が保証される 「買取保証オプション」という制度が 適用されています。 （適用の条件はリンク先をご参照ください） 今後、もしかしたら物件を手放す タイミングもあるかもしれないな…など、 ライフステージの変化があったときに 備えられるのは安心ですよね。

丁寧に作られたお部屋だから 自分の人生も丁寧に送っていきたいな。 そんな風に作り手の気持ちを 継いでいきたいと思える、 団地リノベに出会えたのでした。

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文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk