第一印象は「天井、高っ！」。
レンジフードのダクトカバーの
異様な長さからも伝わってくる天井高よ。
しかも、けっこう急な勾配天井のようで、
きっと素敵な戸建なんだろうと思ったら…

まさかの集合住宅でした。
そう、奥にそびえる
ラスボスのお城みたいな
すごいマンションの一室。
建物のいちばん上に
三角屋根がいくつかちょこんと
載っているの、わかりますか？
あのひとつが今回ご紹介するお部屋です。

お部屋を詳しく見ていく前に
建物があまりに強烈なので調べたところ、
設計を手がけたのは
千里山ロイヤルマンションなどで
知られる建築家の遠藤剛生氏。
この「森ノ宮スカイガーデンハウス」も
大阪市ハウジングデザイン賞など
複数の賞を受賞しています。

それにしても、いや〜すごい。
見るからに複雑な構造は、
お城というよりダンジョン（迷宮）。
森ノ宮駅から徒歩4分の場所に
こんな建物があるなんて知らなかった…！

建物入口はシンプルですが、
圧巻の吹き抜けと大階段がある
エントランスから、
エレベーターに乗って9階へ。

そこからさらに渡り廊下を進んだ先にある、

2LDKのメゾネットがお目当てのお部屋。
メゾネットタイプのお部屋は
最上階フロアにしかないそうで、
たどり着くまでの順路も相まって
かなり特別感があります。

いったいどんなお部屋なんだろうと
玄関扉を開けると、あら、
意外とかわいらしい玄関。

お部屋の中から引いて見ると
白タイル×黒目地が端正で、
しっかりとした広さがあります。
姿見で身だしなみを整えたり
靴を脱いだり履いたりが
スムーズにできそう。

写真奥の玄関から、
無垢材を贅沢に使った廊下を進んで
まずはメインフロアの上階へ。

とん、とん、とん、
階段を上った先には、

冒頭でご覧いただいた天井の高いLDKが。
表情豊かな無垢床と勾配天井の
コンビって山小屋っぽくなりがちですが、
このお部屋は天井にまでダウンライトを
仕込んだ丁寧な仕上げのおかげで
どこまでもモダン！

こんな空間があのマンションの最上階に
広がっているなんて、想像もつきません。

たくさんの窓に加えて、
トップライトからも光が注ぎます。
自動のブラインドが付いているので、
太陽の位置が気になるときは
直射日光を遮ることもできますよ。

キッチンを囲むやや高めの腰壁は、
内側では水仕事をサポートし
外側は生活感をしっかりと
隠してくれるすぐれもの。
グリル付きの3くちガスコンロに
広々した作業スペースが確保され、
スペックも申し分ありません。

キッチン側に
ダイニングテーブルを置いて、

階段を挟んだ逆側はリビングに。
ベージュやグレージュのソファが
なじみそうだけど、
目の覚めるようなブルーや
ヴィヴィッドなイエローのソファを
差し色的に取り入れる案も捨てがたい。

バルコニーは上階と下階に2つ
あるので、洗濯物はサニタリーと同じ
下階のバルコニーで干すほうが
いいかもしれません。

生駒山まで見渡せる
眺望が楽しめる一方、
近くに高速道路が入ってるため
決して静かな環境ではない、とのこと。
気になる方は現地で
騒音を確かめてくださいね。

下階は、玄関脇に4帖の個室、

廊下の奥にオープンなつくりの
6.3帖のお部屋があります。
片方を寝室にして、もう片方は
子ども部屋にしたり書斎にしたりと
ライフスタイルや家族構成によって
フレキシブルにどうぞ。

洗面はすっきりした造作タイプ。
ここも洗面台に、ミラーの縁にと
木を効かせたデザインです。

細長い空間のトイレは
脱衣所を兼ねていて、

そこからバスルームへ。
やはりウッディなパネルと
小窓のおかげで
心地よいバスタイムが過ごせそう。

「私、ここに住んでるんです！」と
自慢したくなるダンジョンの最上階に
広がる、オアシスのようなお部屋。
ラスボスになった気分で
ここで暮らす日々は、
快適なだけでなく
思いのほか愉快かもしれません。