壁の床から腰くらいまでの 汚れがつきやすい部分を 保護する役割があるとされる腰壁。 でもそのデザイン自体が 好きでたまらない、という方も 多いのではないでしょうか？

こちらが今回のお部屋のある建物。 敷地内には児童公園や たくさんの植栽もあります。 子育て世帯はもちろんのこと、 緑のそばで落ち着いて 暮らしていけたら…とお考えの 若いご夫婦やシニア世代のご夫婦にも うれしいお部屋です。

玄関を開けると全体的に 白っぽいやわらかな印象を 受けますが…、

リビングに入ると 少し濃い目の色の腰壁が アクセントになって、お部屋全体を ぐっと引き締めています。 凹凸のある形状が陰影を生み、 上品な印象にも繋がっていますね。

ダイニングの板張り壁の天井際には ピクチャーレールが設置されて いるので、アートを飾ったり ご自分や家族が趣味で描いた絵や お子さんの自信作を飾ることもできます。 ドライフラワーをハンギングしても ウッディな雰囲気に ぴったりマッチしそうです。

キッチンはグレーのクロスが これまた上品。 こちらの壁紙は調湿効果も あるんですって。 ステンレスのワークトップとも 上手くコーディネートされています。

ダイニングのお隣には ファミリークローゼットが 設けられています。 洋服はハンガーパイプへ、 季節ものなど使用頻度の低いものは 収納ケースに入れて枕棚へ、 こまごまとした日用品は 高さの変わる可動棚へ。 生活の中心であるリビングから すぐアクセスできる位置に 大容量の収納があれば、 お部屋もきれいに保てそうですね。

こちらの個室は6.6帖の洋室は 主寝室にぴったり。 替えのシーツや仕事用の洋服類などは こちらのお部屋の収納で整理しても いいかもしれません。 こちらのお部屋の前にもバルコニーが あるので、窓も大きく毎朝気持ちよく 起きられそうです。

ファミリークローゼットを 通ってアクセスする ちょっと隠れ家のような洋室は4.2帖。 趣味部屋や子ども部屋にも ちょうどよさそうな大きさです。

洗面室のシンクは2くち水栓と なっており、忙しい朝にも 大活躍してくれそうです。 ニュアンスのあるグレーの天板も かわいらしいですね。 お風呂もシンプルで使いやすそう。

トイレの木製のタオルバーや ペーパーホルダーも、 腰壁との素材感のリンクがあって すてきです。

間取り的には3LDK。 L字型のバルコニーに囲まれており、 風通しもよさそうです。

もう一室ある玄関左の洋室も 4.7帖ほどの大きさがありますよ。

そしてこちらはうれしいペット可物件。 猫ちゃんなら腰壁での爪とぎの チャンスを虎視眈々と 狙ってきそうですね。 ただ、たとえ傷がついてもそれが 味に変わるのが板壁の良いところ。

そこで生活をしているのだから、 長く住めば家に傷がついたり 汚れてたりしていくのは 当たり前のこと。 でも、この腰壁ならば、 うっかり家具をぶつけた跡も ペットがいたずらして付けた傷も さりげなく陰影に溶け込ませて 思い出に変えてくれるはずです。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。