一面に広がる、嘘みたいに大きな窓。 広がる街並み、 空には時折飛行機が飛び立つそう。 以前はパイロットの方が 住んでいらっしゃったんですって。 飛行機への愛とロマンを感じる歴史です。

この景色を堪能するためには ちょっぴり頑張る必要も。 急な坂をえっさほいさと登って ようやくたどり着くお家です。 でも、頑張る理由になるじゃないですか。 あの絶景は。

地下から屋上まで、 盛りだくさんのお家です。 洋室26帖という文字は なかなかのインパクト。

アーチ窓にフラットルーフ。 どこか異国情緒漂う外観は 築年数を感じさせない、 不思議な魅力を放ちます。

築年数はしっかり経ていて いろいろとDIYを施されているそうで 思い切ったリノベーションも おすすめとのことですが かわいらしいアーチの扉は そのまま残したいな。

広い広いリビングには 大きな窓から差し込む光、だけでなく 天窓から降り注ぐ光まで。 白基調のお部屋は どこまでも明るく輝きます。

でも、床を木目にしたら 雰囲気が一変するのかしら、とか これだけ広ければ 天井をダークトーンにしても 圧迫感なく素敵になるだろうな、とか 想像も膨らんでゆくのです。

このお部屋の主役は なんといってもパノラマの窓。 大きく切り取られた景色は まるで絵画のよう。 ぽけーっと雲の動きや 飛んで行く飛行機を眺めて 1日が過ぎていったとしても それはとびっきりの贅沢をした、と 言っていい気がする。

キッチンは木が茂る森に面していて 違うお家に来たかと思うほどに 窓からの景色が一変。 緑に癒されるお料理タイムもいいし 森をバックに 思い切ってアイランドキッチンにするのも この広さならありだと思います。

地下はまるで別世界。 ちょっとサイケデリックなくらいの 振り切った赤です。

そしてここが洋室26帖。 L字のつくりで、出入り口も2か所。 2部屋にもできる仕様だけど このダイナミックな地下室を アトリエだとか 防音室にして楽器部屋にするだとか とびっきり楽しいお部屋に 作り上げたい気持ちもあります。

そうそう、地下という表記ではありますが 窓もあるし景色も綺麗。 高台の特権ですね。 ほどよい日当たりなので 寝室にちょうどよさそう。

さらに地下へとゆけば 倉庫があります。 ここもまたとっておきの秘密基地。 外遊び好きの方にとっては 最高の保管庫じゃないですか？

さて、お次は リビングのフロアを越えて 2階へ。 白基調のシンプルな内装の アクセントは窓の向こうのグリーン。

2階までゆくと 景色がまた別格。 アーチ窓とカーペットという クラシックな組み合わせは 時を経ても美しいです。

水回りも見てみましょ。 洗面台は撤去したのかな？ せっかくだから カウンターもボウルも水栓も 自分好みに仕上げたい。

お風呂は外壁みたいなタイルが新鮮で こんなチョイスもありなのね、と 勉強になります。

それにしても どこのお部屋へ行っても窓が大きくて 自然光が入るのって 気持ちがいいものです。

そろそろお外も見てみましょうか。 2階の北側バルコニーは 森に面しています。

そう、ここは高台の家だもの。 屋上がないともったいない。 遮るものがない景色は やっぱり格別。 でもね、まだもう1つ、上がありまして。

さぁ見てください！ ここが最上階です。 街の全部が眼下にあって 見上げれば圧倒的な広さの空。 朝日が昇る瞬間も 星が瞬く夜空も 全部全部自分のものにできるような。 そう、ここが坂道をのぼって さらに階段を上って たどり着いた先のご褒美。

広いリビングの大きな窓から見える 絶景と飛行機。 以前住んでいらしたパイロットの方から 今のオーナーへ繋いだロマン。 そして、次に引き継ぐのは誰でしょう。 バトンを受け取って 自分のロマンもそこへ乗せて 大空へ飛ばすことだってできそうな ダイナミックな一軒家なのでした。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk