友達とのルームシェアを 前向きなカタチで解消して 久しぶりのお部屋探し。 やっぱりちょっぴり寂しさもあって 新しいお部屋と新しい街に ワクワクを求めていたりもして。 そんな時に出会ったのがここなのでした。

もう、いい大人ですので。 お家賃も広さも 社会人1年目の頃に比べて 自分の中ではかなりの格上げ。 いいじゃないの、これぐらい。 日々、頑張っていますから。

もっぱら使うのは 日比谷線の三ノ輪駅だけど 都電荒川線も走っている。 路面電車に、下町。 散歩が趣味になりそうな街だ。

お部屋に入ってまず惹かれたのが この長く伸びる土間。 どこまでが玄関なのか 曖昧なのってなんかおしゃれ。 相棒の自転車も 安心して連れてこられる。 ずぼらだから シューズラックに扉がないのも さりげなく好ポイント。

そしてメインの居室はというと、もう。 どこから言及しましょうかってくらい 魅力的だったというわけで。 ステンレスキッチンに せり上がったベッドスペースに、と いろいろ気になるけれど ぎゅっと心つかまれたのは天井かな。 躯体むき出しだって十分素敵でしょうに 丁寧に木材を組んでいるあたり、 作り手の愛情を感じたのでした。

もちろん キッチンにもベッドスペースにも 大はしゃぎ。

この配置の対面キッチンって新鮮。 居室に面していないから おこもり感もありつつ カウンターでそのまま食事もできる 対面キッチンのメリットも併せ持っていて なによりデザインがスタイリッシュ。

ベッドスペースはもう、言うことなし。 ワンルームにおいて階段がある、 というワクワク感は そう簡単に得られるものじゃない。

あの子にこのお部屋を見せたら びっくりするんじゃないかな。 なにここ、すごい！ って。 そんな反応を想像しつつも まだ私だけの秘密にしておきたいような そんな気持ち。

下が収納になってるあたり、 わかっていらっしゃる。 そう、ベッド下を制する者は ワンルームを制するのです。 なんて、勝手すぎる持論の 賛同者を得たような気分で ますますテンションが上がる。

クロークがオープンかどうかは 部屋の開放感を左右するのだな、と 実感したりもして。 整理整頓は苦手だけど 奥行きを合わせて 収納グッズを選ぶのも苦手。 これを機に、お気に入りの服だけを 並べて眺めて幸せになれるような そんなクローゼットにしようと誓いました。

水回りは土間から 直接アクセスするスタイル。 お部屋からサニタリーへ向かうためだけの かわいい下駄を用意しよう。

洗面台からスイッチプレートまで 抜かりないデザインなのが憎いね。

週末にお互い好きなバスソルトを 交代で使ったルームメイトとの思い出。 お陰でお気に入りが増えたから バスタイムが大好きになったよ。 だからバストイレ別は絶対条件。

そんなこんなで見つけたお部屋は かなりのお気に入りになりまして。 小上がり風のベッドスペースで 寝る前に横の棚に置いた本から 気分で今日の1冊を選ぶのが 今のところの1番の幸せ。

だれかに見せたい気もするし まだ自分だけの秘密の場所に しておきたいような気もするし。

でも、やっぱりあの子に見せたいな。 きっとあの子も 素敵なお部屋を見つけてるから、 お互いのお部屋の自慢話を あのキッチンのカウンターで お酒でも飲みながら、ね。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk