だってここは 音楽とワインを愛する、 そしてインテリアデザイナーでもある オーナーさんが、じっくり、コツコツと 作り上げた部屋だから。

このお部屋があるのは神戸市東灘区岡本。 特急が停まる利便性に 豊かな自然や美しい街並みといった 住みたくなる要素を多く持つエリアです。 阪急電鉄神戸線 岡本駅から 11分ほど歩いた場所に建つのが 一見シンプルだけど ポップなカラーがさりげなく仕込まれた ヴィンテージマンション。

その中の一室、 窓に面した 20帖のLDKが主役の 2SLDKをご紹介します。

まずは玄関から。 石畳調の土間部分の先、 廊下はヘリンボーン仕上げ。 ここを一目見るだけで こだわりが詰まっている予感がする。

リビングに足を踏み入れれば なるほど、納得。 窓の向こうに広がる 美しい街並み、 壁に造りつけられた棚にかかる お気に入りのお洋服。

きっと自分の好きなものが まとめて視界に入るような 幸せな瞬間を思い描いて 設計されたのだろうな、と思います。

ダイニング側には ワインラック。 自分なら、どんなディスプレイにする？ 今のオーナーさんとは 趣味が異なっていたとしても、 自分を満たしてくれるもので この棚を埋めたなら 「いいね！」と言ってもらえる気がする。

中央に小上がりを作る、 その大胆さもまた渋い。 家具の配置がしにくいかな、とか 歳をとったら段差が心配かな、とか ちょっとした心配は置いておいて。 かっこいいからやってみよう、と 振り切ったわけですね。 ちょっとやんちゃなアクセント。 でも、こうしたくなる気持ちは とってもとってもよくわかります。

ここは、愛する街を眺めるための特等席。 ゆっくりと夕焼け空が広がって

そして景色が夜景に変わるまで お気に入りの椅子に腰かけて ワイン片手に音楽流して ただただ景色を楽しむための場所。

同じ景色を キッチン越しに楽しむのもいいですよね。

じっくり手間をかけて 煮込み料理を作る合間に

バルコニーでちょっぴり休憩。

特等席でゆっくりしている パートナーにも声をかけて 外の風を浴びながら アペロというのも素敵でしょ。

リビングのお隣のお部屋には こんな棚がありまして。 リビングのラックとは ちょっと趣を変えてみようかな、とか。 この棚を埋めるための 新たなコレクション癖が 生まれる可能性もあり。

こちらは玄関側の洋室。 納戸は先ほどの洋室からもアクセスできる ウォークスルータイプです。

たっぷりの収納力で利便性の高い空間。 お部屋の居心地をよくするためにも 生活感のあるものたちは みんなここに引き受けてもらいましょ。

サニタリーはキッチンの裏手に。 廊下、脱衣所、キッチンを ぐるりと一周できる回遊動線で 家事効率も上がりそう。

そうそう、この建物は 共用部もかっこいいんです。 ミッドセンチュリーの雰囲気を醸すロビー、 ここで人と待ち合わせをするだけで 絵になるような。

ロビーを抜けて お部屋に入って。 好きなものに囲まれて 好きなものを堪能する場所を作って 好きな街で暮らす。

あぁ、そんな大人に憧れていた。 そう思ったのなら きっとこのお部屋は なりたかった大人になるために 欲しい要素が詰まってる。

自分を構成するものたちを 飾って眺めて愛でて 大人を楽しむための部屋。 オーナーさんの思いも引き継いで これからも長く続いていく大人の時間を じっくり堪能しませんか？

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk