ひと目見ただけで 暮らしを愛する人のお部屋であることが 伝わってくるお写真。 ここは、ふだん「物件ファン」を 愛読してくださっているという “物件ファンファン”さんが 15年以上暮らしたお家。

コロナ禍をきっかけに、長い時間を 過ごす家の居心地のよさの大切さを 実感したといいます。 そして、生涯おひとり様で い続ける覚悟を持って、 5年前に一人暮らし仕様にリフォームしたそう。

和室を撤去して作った メインの広々LDKに トイレや脱衣所がまとまった水回りと 確かに1人、もしくは2人？ ファミリーよりは それくらいの人数での暮らしに 寄り添った間取りになっています。

ではなぜ今回、 ご紹介させていただけているかと言いますと オーナーさまのご結婚が決まったとのこと！ そこで、手塩にかけて育てた家を 賃貸に出すことに決めたそうです。 もしかしてこのお部屋、 幸せを呼ぶお部屋なのかしら。 そんな期待も抱きながら 早速室内を見てまいりましょう。

玄関に入ると 左手に大きなシューズラック。

可動棚は奥行きたっぷり、 なんと前後に靴を並べられるそう。 季節ものの靴が多くても 前後を入れ替えるだけで 衣替えが完了しちゃう、 ズボラさんも歓喜の仕様です。

壁に取り付けられたフックも素敵。

よく見ると スイッチプレートや棚、照明など 細やかなディテールにも センスのよさが散りばめられていて。

リフォームにあたって toolboxさんで購入されたものが多いみたい。 よかったら隅々までよく見て 探してみてくださいね。

そしてこちらが15帖のLDK。 天井についたダクトレールは 脱着もできるそう。

お部屋の隅っこにあるキッチンは どんな部屋にも馴染む プレーンなデザイン。

可動カウンターは キッチンの背面に配置して 食器や調理家電の置き場にしてもOKです。

LDKはざっくりとL字になっているので リビングとダイニングを ゆるやかにゾーニングすることができます。

お部屋の収納を一手に担うこちらは 実はLDKと洋室の両面から アクセス可能。 使い勝手の良さもさることながら 扉を開放すれば LDKの冷暖房効果を 洋室にも届けられ 節電にも繋がるという利点も。

洋室から見るとこんな感じです。

寝室にちょうどいいの広さの洋室。 LDKとは異なる床の素材で ちょっぴり雰囲気が変わります。

あ、この棚は冒頭で紹介した toolboxのアイテムですね。 建具のデザインも注目ポイント。

水回りは オーナーさんのこだわりと工夫が ぎゅっと詰め込まれたエリア。

洗濯機の上の棚は 無印良品の収納グッズに ぴったり合わせた奥行きになっています。

ほらほら、こんな風に。 これだけであっという間に 収納上手になれる気がして なんともありがたい。

私はこの洗面台が大好きです。 真っ白のメディシンボックスの下、 黒の水切りラックがアクセントに。 横に小さく見えるのはタオル掛けかな。 手を拭くタオルと顔を拭くタオル、 両方ラフにかけておける。 真上から照らしてくれる照明も インパクトがあるサイズでいい感じ。

あら、こんなところまで素敵。 こんなかわいい紙巻き器なら 面倒なペーパー交換が 楽しみになること間違いなし。

お風呂もピカピカ、ユニットタイプ。 機能性も申し分ありません。

そうそう、室内が素敵で 忘れるところでした。 このお家はベランダの広さも特徴。 ルーフバルコニーとまではいきませんが お布団とかの大物を干したって 十分に余裕がある奥行きなんです。

お部屋に愛情を持って 生活を楽しんでいらしたのが とてもよく伝わる オーナーさんが居住していた頃の写真。

覚悟を決めたリフォームから5年、 幸せな転機が訪れたとはいえ このお部屋から離れるのは やっぱり寂しさもあったことでしょう。

願わくばオーナーさんと同じくらい、 もっと言えばそれ以上に、 お部屋に愛を持って暮らしてくれる方が このお部屋を見つけてくれますように。 物件ファンをつくる一員として 勝手ながらそんなことを思っております。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk