部屋の主役、と言っても過言ではない ブルーグレーの親子扉。 むき出しの躯体と木材の 絶妙なバランス。 これは、大好きなお部屋に 出会っちゃったかも、と 心が躍ります。

朝霧駅から徒歩12分、の前に 駅で下車してすぐに広がる 大蔵海岸。 明石大橋がダイナミックに架かる絶景です。

そんな景色を日常にして てくてく歩いていくと 明舞八団地25号棟にたどり着きます。 ザ・団地といったレトロな外観ですが 大規模修繕済みで管理体制も良好だそう。

お部屋の間取りは1LDK。 元は3DKだったということで お部屋の開放感にも期待が高まるところ。

玄関に一歩足を踏み入れた瞬間から 満足度の高い空間が広がります。 左手に見えるのは 古材を利用したシューズラック。 室内扉はこっちから見ても かわいらしいこと。 一番上のガラスがアーチになってる。

そしてその扉の向こう、 広い広いLDKです。 床は杉板、天井はラワン。 ほっこりした雰囲気を 程よく引き締める躯体のコンクリート。 このお部屋には 遊びのあるラグがよく似合います。

小窓って、どうしてこうも ワクワクするのでしょう。 同居人がいたならば ちらっと覗いて目が合う瞬間が 小さな幸せなんだろうな。

ダイニングキッチンのエリアには ライティングレールが仕込まれていて お気に入りの照明や ハンギンググリーンで個性を出す余地も。 キッチンはシンプルながら 背面に造り付けの棚があったりと 使い勝手がよさそう。

洋室は雰囲気が一変、フロアタイル敷き。 それにね、よく見てください。 窓が二重サッシ。 なんとこのお家、 断熱が新築レベルの等級4と 同様のクオリティ。 築年数が経過したお家において ネックになると思っていた部分まで しっかりケアされていて うれしいことこの上なしです。

収納はLDKと同様に オープンクローゼット。 空間をより広く見せてくれますし 下部に引き出しなんかを置くときも 奥行きを気にしなくていいのが メリットです。

水回りもピカピカに新調。 浴室の奥には目隠し付きの サービスバルコニーが。 入浴中にこっそり涼みに出るのも 暗い時間ならありかしら。 バスタオルなんかをサッと干すにも便利。

バルコニーには外収納がありますよ。 海が近くにあるのなら 外遊びグッズも増えるでしょうから この収納は大活躍の予感です。

リノベーションでこそ叶う 団地の中の大胆間取り。 そこに加えられたのは 味のある古材やくすみカラーの扉といった シャビーシックなエッセンス。 海のそばのこのお部屋で どんな1日を始めよう。 まずはお散歩がてら海岸へ お部屋に似合う 流木でも探しに行ってみようかな、なんて 形から入った趣味も 新たなライフワークになるかもしれません。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。16年で9回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk