
特別な物語がはじまりそうな空とバスタブと。(東京都世田谷区136㎡の売買物件)
吉田修一の小説に出て来そう。
それが私の第一印象でした。
いや、実際は 彼ほどトーンの描き分けができる小説家も そう多くないと思っているので 決めつけて言及するべきではないのですが…
初期作品に通底する
空間の広がりと区切り、
永遠に続くような刹那の時間の流れを
強く意識させてくれるこの感じ。
空間は閉じられ、
守られている安心感はあれど
外につながる開放感もあるこの感じ。
開放感と閉じた感じの演出。
土間や縁側などが持つような効果を より強く演出しているわけですね。
よく考えられた設計だなぁ! と感心。
光の加減で庭木の影が室内に
できたりできなかったりなんてところもまさに。
プロが使う
業務用のコンロも入ったキッチンで
腕をふるった料理でおもてなし。
会食の時間はさぞや
閉じているけど開放的な
この空間の魅力が
存分に発揮されることでしょう。
内装表面は極力シンプルに徹し、 空間の作り方、つなげ方、閉じ方を意識し そこで過ごす人の暮らしを主役にする そんな舞台になる設計がなされたこの物件。
やはりそれなりのお値段がしますし、 この規模の2004年築ということで、 そろそろお手入れが 少し気になるタイミングでしょうし 二部屋必要な人は 居室の分割工事も考えなければでしょうが、 それでも今の市場での物件価格からすると 割安感があるのではないでしょうか。
小説の中のような 素敵な時間を人生で得られることは とても幸せなことだろうと思います。
文・森岡友樹 物件ファン初代編集長でアーティストで間取りストでプランナーでうどんの人。ついに最近不動産屋になったり、地域活性系アートイベントのプランニングしたり製麺所の新規事業を手伝ったり小説書いたり何でも屋感がますますましまし。HPは一生準備中。 Instagram

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