もはや京町家の代名詞ともいえる
火袋、こと吹き抜け。
頭上に広がる大空間を見上げて
開放感に浸るのもいいですが、
愛しのわが家を上から見渡しつつ
読書しながらくつろぐ……
なんてのもいいですよね。
このお家ならそれができちゃいます。
それにしても上から眺めた
下階の美しいこと！

美しいお家、外から順番に
見てまいりましょう。
京都市街の喧騒から離れた北区・小山。
地下鉄 北大路駅から徒歩約7分の
落ち着いた住宅街にたたずむ町家です。
往来に面して格子をふんだんに配した
京町家らしい表情がなんだか誇らしい。

玄関扉を開けると、
焼き物の質感を感じる
敷瓦調タイルのフロアが
出迎えてくれます。
タイルがあまりに端正で、
土足で踏むのがもったいないような。

玄関の引き戸を開けると、
すぐにダイニングスペース。
吹き抜けを活かしたモダンな空間ながら、
土壁や葦戸といった和の意匠が
やすらぎを与えてくれそう。
キッチンともおそろいの床でつながった
シームレスなつくりで、

間取り図を見るとこんな感じ。
1階の玄関〜ダイニング〜キッチンは
シームレスなだけでなく回遊性もあり、

玄関扉のすぐ隣、
通りに面した窓側からも
キッチンにアクセスすることができます。

リビングは、小上がりになった和室。

ダイニングは和モダン、
リビングは伝統的な設えの和室という
メリハリの効いた設計がいいですね。
背筋を伸ばしてごはんを食べたあとは
和室でゴロゴロするんだい。

和室の奥には、坪庭。

沓脱石のある縁側を介することで、
庭の明るさや景色をより際立たせています。

同じ坪庭がお風呂から眺められるのも
大声で自慢したいポイント。

浴室には十和田石を贅沢に。
水に濡れることで青く輝く質感と
肌ざわりの良さが特徴なんだとか。

浴室の隣にある洗面室も
ちゃんと素敵ですからね。

ダイニングへ戻りまして、次は2階へ。

「あら、こんなところにも沓脱石」と
愉快な気分になりつつ、

階段を上った先には……

6帖の和室がありました。
ここはぜひ寝室に。
ふかふかのお布団を敷いても、
低めのマットレスを敷いても
ぐっすり眠ることができそうです。

吹き抜けに面した側に
収納とは別の障子戸があり、
これは何だと思って開けますと、

なんとキャットウォークが！

そこそこの広さがあるので、
小さな本棚や椅子を置けば
ちょっとした休憩スペースになりますね。
そう、ここが愛しのわが家を見渡しながら
くつろげる特等席。

上から見渡すのも美しいけれど、

下から見上げても美しい。

もちろん見た目だけでなく、
これまでご紹介してきた設備に加えて
1階のLDKには床暖房を完備。

上から、下から眺めるごとに、
1日、また1日と暮らすごとに、
愛しさが増していきそうなお家です。