JR鎌倉駅から歩いて約20分。
鶴岡八幡宮前から路地を奥へ進むと、
これぞ旧鎌倉！ と言いたくなる
閑静な住宅街が広がっています。
その一角にひっそりとたたずむ古民家。
飾らぬ造りながら
タダモノでないオーラを放っています。

女優の原節子さんが生前
鎌倉で隠居していると知ってからは、
当地の古い邸宅街を散歩するたびに
「こういうところに住んでいるのかも」
と想像してはドキドキしたものです。
まさにこんなイメージ。
いまにも和装の原さんが
門戸を引いて出てきそうじゃないですか…？

まるで料亭のような玄関。
「東庵」という名前をもつこちらのお家、
もとは茶室として使われていたそうです。

建物の周囲には広い庭があり、

土地の面積は約100坪。
これだけ広いと庭園づくりにも
おのずと気合いが入りますね。

1935年に建てられた
御年90歳近くの古民家ながら、
1989月に東側、1階の和室、洋室、
トイレ、2階の和室を増築。

玄関を入ってすぐの和室をはじめ、
どの部屋も驚くほどきれいで
状態が良いんです！
畳の下に囲炉裏を切っているようなので、
ここが茶室だったのでしょうね。

その近くにある水屋や縁側を見ていると、
タイムスリップしたかのような、
あるいは小津映画の世界に
迷い込んだかのような感覚になります。

かと思えば、板の間があったり。
それぞれの部屋によって
天井の仕上げ方が違う点にも
こだわりを感じます。

こちらは2階の和室。
写真では確認しづらいですが、
板張り天井と網代天井の両方が
使われているとのことですよ。

その横には、秘密の書斎が。
文豪の背中が見えてきそうな雰囲気です。
文豪役は笠智衆でお願いした…いや、
ふつうに現代のリモートワークに
ぴったりの空間ではないですか！

洗面所ですら、この風情ですからね。
窓の外には緑がにじみ、
まるで旅館のよう。

周辺には、源頼朝や北条義時の
お墓として知られる法華堂跡などの史跡や
瀟洒な個人のお店が点在。
そんな素敵な場所にある素敵な古民家、
住んだり別荘にできれば最高ですが、
これを独占するのはもったいない気も。

住居兼ショップや
セカンドハウス兼民泊として、
世の中に開くのも良いかもしれません。
あの「旧村上邸」を手がける
エンジョイワークスさんが管理する
物件なので、興味のある人は
使い方含めて一度ご相談を！