「大きな小上がり」というのも ちょっとおかしな感じですが、 お部屋の約半分を占めようかという 小上がりはやっぱり目を引きますね。 今回はそんな小上がりが特徴的な シモキタのリノベマンションの ご紹介です。

１階にレコードショップが入っている という下北沢らしいマンション。 窓はペアガラスに更新されているので 断熱性や遮音性などの 暮らしやすさも向上しています。

間取りは1LDK。 東京のこの立地で これだけの専用庭付きというのは なかなかお目にかかれないのでは ないでしょうか。

そしてこちらがこの物件の 顔とも言える小上がり。 1枚1枚風合いの違う レンガ調のタイルが 白を基調とした空間の 良いアクセントとなっています。

外部でも使用できる素材を お部屋の中に持ち込むことで、 中間領域ともいえる 屋外のような屋内空間を 作り出しています。 観葉植物やアウトドアチェアなども 相性がよさそうですね。

小上がりの上でストレッチをしたり、 休憩がてら段差の部分に腰かけたり、 肘をおいてゆったりとすごしたり。 小上がりが色々な行動を誘発して、 思いがけない心地よさが 見つかるかもしれません。

掃き出し窓と小上がりの間には 30cm程スペースが空いています。 縁側のように腰掛けてお庭を 眺めるのも素敵ですね。

小上がりからつながるお庭は 大部分がタイル貼りになっているので お手入れもしやすそう。 天気の良い日は椅子やテーブルを お庭に持ち出して緑に囲まれながら のんびりと過ごすのも 気持ちよさそうですよ。

カーテンボックスには調光可能な 間接照明も設置されています。 気分や季節に応じてカーテンを 掛け変えてみてはいかがでしょうか？

キッチンはお部屋に合わせて 白をベースにした シンプルなデザイン。 ワゴンやかごで使いやすいように カスタマイズしていけそうです。

リビングからつながる寝室は3.2帖。 かなりコンパクトなサイズですが、 透明のガラス戸ごしにお庭とつながる 開放的な空間となっています。 あえて寝室にクローゼットを 設けないことで、 扉の開き代やそこまでの動線が 必要なくなるので、 クイーンサイズのベッドまで 置けてしまうというのも驚きです。

壁に掘り込まれたベッドサイドの棚は 飾り棚としてだけではなく、 サイドテーブルのようにも 使えそうな絶妙な配置と高さ。 一番下の段にはスマホの充電や ディフューザーなどの電源としても 使えるコンセントが 設置されているのも ありがたい気配りです。

収納はリビングの出入り口付近に2か所。 こちらのシンプルな収納は お手持ちのシェルフなどで アレンジしても使いやすそうです。

もう1つの収納は1.2帖の ウォークインクローゼット。 ポールが2段担っている方には シャツなどの丈の短いもの、 1段の方にはコートやワンピースなどの 丈の長いものが収納できるように なっています。

水回りもお部屋同様、白を基調に キレイにリノベーションされています。

トイレも含めてお部屋と同じ 大判のタイルでコーディネート されています。 物件全体の統一感の理由は こういう所にあるのかもしれませんね。

中間領域である小上がりが お庭をお部屋に取り込んでいるので、 実際のお部屋の大きさ以上に 広々と暮らせそうでしたね。 小上がりを思いのままに活用しながら、 住みこなしていくのが 楽しそうなお部屋でした。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。