小上がり。 床から1段上がっただけで 一気にスペシャル感が増す空間。 その存在だけで ひとり時間の楽しみ方が ぐっと広がる気がします。

建物自体は 離れて眺めると ちょっぴり変わった形かな？ という印象にとどまるのですが

近寄れば コンクリートと木の格子の センスの良い組み合わせや

張り巡らされた階段の迫力を 間近に見ることができ その魅力に引き込まれてゆきます。

今回のお部屋は4階ですが こんな共用部ならば 階段を登る時間さえも楽しめそう。

さぁ、部屋番号が刻印された 木のレバーを引いて 中を見てみましょう。

と、その前に間取りをご紹介。 キッチンが玄関側にあるので 表記は2Kとなっていますが 1LDKの感覚で使える配置です。

玄関扉の内側も ちゃんとかわいい取っ手でおめかし。 シューズボックスの上は ディスプレイにこだわりたいな。

玄関を入って左手に 半個室のようなキッチンがあります。

面材までオールステンレスの スタイリッシュなキッチンは 「整え欲」も上がる予感。

背面には大きな可動棚があるので 家電に食器、食材のストックなど すっきり収まりそうですよ。

ではいよいよ、 正面に小上がりが鎮座する メインルームへ。

約10帖の室内は コンクリートと

白い漆喰の壁、 そして国産無垢材で出来た建具。 シンプルながら こだわりがうかがえる材質で 丁寧に構成されています。

光を取り込む大きな窓と並んで 小上がりが。

ふとした瞬間に ベンチのように腰かけるのもいいし すっぽりはまる座椅子だとか ベッドテーブルなんかを置いて あったかいお茶を片手に 読書をするのもいいな。 お仕事をするにも 意外と集中できるかも。 ただただ、ぼんやりするという 贅沢な時間を過ごすのにも ぴったりの場所です。

下は引き出しになっているので ブランケットなんかを くるくるっとまるめて放り込めば 小上がりはいつでもスッキリ。

お隣は約2.5帖のお部屋なのですが

実は袖壁の裏に 格子状の間仕切りが隠れていました。 お部屋を上品な和の雰囲気にしてくれる 素敵なアクセント。

こちらはベッドがすっぽり収まる 寝室にちょうどいい広さ。

ハンガーポール付きの収納もありますよ。

メインルームへと戻り 向かって左手の引き戸を開くと

脱衣所へと繋がります。

洗濯機置き場もこちらに。

ちょっとした空間にも 窓がついているのは 日々を快適に過ごす上で とってもうれしいポイントです。

実験室みたいな洗面ボウルと 木のカウンターの素朴さが このお部屋によくお似合い。

脱衣所に入って 右手がバスルーム、

正面がトイレです。

壁面を贅沢に使った 大きな可動棚が目を引きます。

ペーパーのストックだけではなく 水回りの洗剤とか サニタリー周りのものは こちらにお任せしちゃいましょう。

お部屋をぐるっと見ても やっぱり戻ってきてしまうこの場所。

朝一番、まだ眠気が残るまま ここに腰かけてコーヒータイム。 せっかくのお休みが雨なら ここで雨音を聞きながら ゆっくり読書。 冬の夜は電気毛布にくるまって ぬくぬくしながら 晩酌もいいな。

ここに住めば きっと今までよりも ひとりの時間が心を満たしてくれる。 そんな確信に近い予感がする、 魅惑の小上がりのお部屋です。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk