モルタル床に大きな鏡の洗面台と、 美容室のような雰囲気も あるこちらのお部屋。 MBSの『住人十色』という番組でも 紹介されたという建築家監修の デザイナーズアパートなんですって。

建物中央にスリットが入ったような シャープな外観。 大きな引き違い窓が整然と並ぶ様子も スタイリッシュですね。 外観からも分かるように、 全6戸それぞれの部屋が 洗練された内装になっています。

1階にあるお部屋は、床全体が モルタル仕様になっている アメリカンスタイル。

たとえばこちらは ワンルームタイプの103号室です。 床全体がモルタルだと、 ここまでが玄関という明確な境目が ないのでお部屋もより広く感じます。 モザイクタイルやモスグリーンの壁も、 良いアクセントになっていますね。

通常掃き出し窓として使われる サイズの引き違い窓を、床レベルから かなり上がった位置で使用しています。 これにより窓下は壁が立ち上がり、 道路と室内の境界を明確に 感じられるようになっています。 また窓の上部より天井面を 下げることで、視線がサッシの枠に ぶつかることなく抜けていき、 お部屋に開放感をもたらしています。

窓際に設けられた洗面台は、 丸い鏡と丸いモザイクタイルを 取り合わせた統一感のあるデザイン。 自然光もたっぷり入るので メイクの仕上がりを確認するのにも もってこいですね。

キッチンは限りなくシンプル。 足元が抜けているので圧迫感がなく、 お部屋を広く見せています。 厳選した調理器具と食器たちで パパっと料理を作るのもお手の物です。

トイレと洗濯機置き場が 横並びになった脱衣室。 色とりどりの小石を研ぎだしたような 床面が印象的です。

お風呂もシンプルながら お部屋のアクセントウォールと リンクしたような淡いグリーンが かわいらしいですね。

ほかにもすてきなお部屋が 目白押しなんです。

例えばこの部屋は、 イエ型のアーチが 目を惹くかわいらしいデザイン。 先ほどの部屋と同じモルタル床ですが、 アーチとの組み合わせによって また違った雰囲気になっています。

2階にあるお部屋は 雰囲気が変わって、 グレーの床材と白木色のフローリングの ツートンの床が特徴的。 ネイビーのモザイクタイルと アクセントウォールも相まって 北欧スタイルのような温かみがあります。

別のお部屋を覗いてみると、 ここはちょっぴりシックなスタイル。 デザイン性の高い洗面台が インテリアの一部のように 溶け込んでいます。

もうひとつ、とっておきの情報を。 日が暮れた後の外観も素敵でして、 星座のように配置された 照明が建物を彩ります。 帰り道、曲がり角から こんなあたたかい光が見えたら、 きっとほっと心が落ち着くでしょうね。

こちらの物件の名前は 「アペイロンナギサ」。 アペイロンとはギリシャ語で 「無限大」という意味だそう。 どのお部屋を選ぶかでも 暮らし方に無限大な可能性が 広がりそうですね。

文・佐藤シュン 浜松で設計事務所をやりながら、黒猫と暮らしています。