玄関入ったらすぐ広い土間。
たとえば疲れて帰宅した瞬間
視界に入る光景がこれだったら最高、
それだけで元気が出そうだけれど、
都内で、そこそこの家賃で、となると
土間のフリースペースのあるお部屋なんて
なかなか選択肢に入らないと思うんです。

でも、あればうれしいですよね。
こんなふうに好きなもの並べて。
植物たちや木のスツールを置いたり
絵を飾ったりして、
出迎えてほしいです。土間に。

もうひとつ、一人暮らしだと
妥協しがちなのがお風呂。
デザインにこだわったお風呂なんて
はなからあきらめてたのに、
こんなに素敵でいいんですか？

という、そんなお部屋。
約4帖もあるL字型の土間のほかに
居室が2部屋。
空間が十字になった特徴的な間取りは
最大限に外気と光を取り込む
狙いがあるそうですよ。

土間は、いわば十字の片隅。
いま見えている部分だけでも
フリースペースとしては十分な広さですが
写真の手前を曲がったところにある
玄関まで土間がつづくので、
実際にはもっと広いのですけどね。
天井近くの小窓に加えて
もうひとつ窓があり、明るさは十分です。

土間を進んだ先はダイニング。
うれしいことに床暖房付きです。
よく見ると壁のスイッチプレートは
すべて横長のものを採用していて、
細部へのこだわりを感じます。

ウッド×ステンレスの造作キッチンは
奥行きのある天板に2くちコンロ完備で
意外と使い勝手が良さそう。
ダイニングの位置は
お部屋全体の真ん中ですが、
奥の小さな開口は室内窓ではなく
外に面しているのが
十字の間取りならではですね。

振り返れば、大きな窓。
西向きなので日中はポカポカ、
ちょっと出っ張った窓際のスペースが
サンルームみたいになるのかも。
お気に入りの椅子を置いて、
のんびり読書とかしたい。

引き戸で仕切られたお隣は寝室です。
二面の採光は、どちらも
窓の位置とかたちが絶妙。

スペースにゆとりがあるので、
クイーンサイズのベッドを置いてもいいし、
このようにベッドの隣に
作業デスクなどを置いても。

そして、壁一面の収納は
このとおりの大容量です！

冒頭でもご覧いただいた
サニタリーは玄関の土間近くに。
壁一面を覆う白いモザイクタイル、
それとは色もサイズも違う床のタイル、
かわいらしいかたちのバスタブ。

ミニマルなデザインの洗面台も含め、
この空間、本当に好き…！

場所は、北区王子三丁目。
地下鉄南北線の王子駅から徒歩9分、
あきらかにタダモノではない
オーラをまとった外観が目印です。
お隣に地蔵尊があって、
生活しているだけでご利益がありそうな。

それぞれの居室はシンプルな形ながら
全体は十字型、しかも広い土間付きの
お部屋はいろんな使い方ができますね。
趣味や生活の変化にともない
ひんぱんに模様替えするのも楽しそう。
長く住んでも飽きず、
つねに新しい可能性を与えてくれる
良きパートナーになる予感がします。