1日3食、できる限り妥協せず おいしいものを食べたい。 なるべくなら自分で手をかけて 好みの味に仕上げたものがいい。 そんな気持ちが 暮らす上での 最優先事項なのであれば こちらのお部屋がおすすめです。

シンプルなワンルームのお部屋です。 間取り図に参考で描かれているように ベッドとテレビ台、 それにデスクを置くぐらいが ちょうどよさそう。 収納も、少しコンパクトかな。

でも、それでいい、 このお部屋の主役は このキッチンなのですから。 分厚い木目の天板に IHコンロとステンレスシンク。 6帖少々の居室に対し 大胆すぎるほどの存在感。

しっかりとした機能性に加え 「ここに立って料理をしたい」 という欲が 掻き立てられる佇まいに 心が躍ります。

ゆっくり出汁からとったお味噌汁で和朝食。 お外で食べるお弁当用に 冷めてもおいしい西京焼きを 一緒に用意して。 夜はその日の気分によって ワインに合わせてイタリアンでも ハイボールに合わせて揚げ物でも。

とは言え、キッチン以外が ないがしろにされているわけではなく。 特に玄関は ゆったりとスペースが確保され シューズラックも 頼りがいのあるサイズ。

廊下の収納は ハンガーラックに加え 枕棚もあるので うまく活用しながら なるべくここにお洋服を 納めたいところ。

居室はオーク材の床と コンクリートの壁に ブラックのライティングレール。 スポットライトが スタイリッシュな雰囲気を 演出してくれます。

天井を走るダクトや配線も インダストリアルでいい抜け感。 キッチンを中心に 憧れのビストロなんかを参考にした お部屋を作り上げるのも 楽しそうです。

水回りは 脱衣所とトイレを兼ねた造り。 洗面台がないので 朝の身支度は バスルームで 一気に済ませちゃうのがいいかな。

1人暮らしのお部屋選び。 予算があって、条件があって。 東京中にいくらお部屋があっても 完璧を求めるのは難しい。 だったら、何か一つ、 ここだけは！という部分に 全ベットするような選び方も いいんじゃないでしょうか。 例えばこのキッチンみたいな、ね。

文・ほしりょうこ 散歩とビールと読書が好きな、元リフォーム屋さん。10年で8回の引越しを経験。もっぱら東京の西側にいます。 @hs_ryk